photographer Shinji Nishimura web site
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4~5年程前、植木を買ったら処分品的な花桃の
木をもらった。 
数年は成長もなく、いつかは枯れそうだと思って
いたが、年々つぼみを増やし、鮮やかな紅色の
花を咲かせるようになった。
初夏には日陰が出来るくらい、たっぷりと葉をつけ、
植物の生命と力に、たくましさと愛おしさを感じる。 
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以前、家の前にいた猪
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冬、棚田に降りてきた猪親子
今日は散歩の途中、大きな猪と遭遇した。
林道をひと山歩いて、棚田へ下る森の中で
ガサッと音がしたので、うちの犬達かと思ったら
1メートルくらいありそうな大きな猪が姿を現した。
みんな一瞬固まったが、一番近くにいた朝吉が
けたたましく吠え始め、その瞬間、猪は森に向かって
一目散に逃げて行った。朝吉は猛ダッシュで
追いかけて行ってしまった。
小春は、今日は少し暴走気味だったので、下る手前で
リードを着けておいたのが幸いしたが、私の足元で
狂ったように吠えまくっている。
銀三は不思議と冷静で身動き一つしない・・・。
朝吉は深追いせずにすぐ戻った。
無事でよかった・・・。
向かって来られたらどうなっていたか・・・
道々考えながら家路に着いた。
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4月5日の日曜日は、村の神社で今年最初の御籠り(おこもり)があった。 
田植えの前、農産物の豊作や疫病防除を祈願する行事である。
正午から始まり、神事が終わったあと、区長をはじめ役員、参詣した氏子たちは
それぞれ持参した重箱入りのご馳走と、お供えの御神酒を境内でいただく。
街中だと「オープンテラスでランチ、それにアペリティフ付き」ということになる。

各隣組にわかれて、酒を酌み交わし、近況の報告や情報の交換など、
今の世の中にとって、ますます重要なコミュニケーションの場である。 
役員の仕事は、準備や後片付けなど多用だが、多くの人たちに参加してもらい、
ゆったりとした休日の午後、酒を呑んで過ごせる事に、喜びと集落のよさを思う。

数十年前は、男の子たちの相撲大会もあり、賞品に鉛筆などをもらっていたが、
女の子にとってはそれが不公平で、自分たちも「まわし」をしめ、土俵に上がったそうだ。
ほほえましくも、頑強で図太い精神! いつの時代も弱肉強食である・・・。
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春のおこもりも無事終わり、棚田では春田起こしの
作業が始まった。田植えの準備は各家々で少しずつ
時期が違うらしいが、どこかが始めると連鎖反応が
起きるらしい・・・。(N氏談)


今年は、福岡では桜の開花が早く、
昼間でも寒かったので
花見に行くタイミングを逃した。
夜桜見物どころではなかった。

しかし昨日は暖かで、昼間から、
庭のしだれ桜と花桃を眺めながらの
お花見ランチとなった。
銀三、小春、朝吉も、なんだなんだと
集まりご飯をねだる。

食後は草取りなどをした。
まわりでは、銀三一家が気持ちよさそうに
午後のお昼寝を始めた・・・。
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銀三
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小春
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朝吉
銀三たちの今日の朝食は野ウサギだった。 山の中からかん高い声で獲物を追っている声が
聞こえたあと、犬同士の争いの声に変わった。 急いで行ってみると、朝吉が体長30cmくらい
の茶色とグレーが混じった兎を夢中で食べていた。
 
いつの間にか子供の朝吉が、リーダーにのし上がったのかと思ったが、たぶん親が譲った
のだろう。 バリバリと骨をかみ砕く音と共に、恍惚とした表情を浮かべている。
この世の喜びと、幸せを同時に噛みしめているかようにも見えた。

朝吉の独り占めにするわけにもいかず、小春と銀三にも平等になるように分け与えた。
見慣れた光景ではあるが、やはり非情で残酷だ。 
飼い犬とはいえ自然界の野生動物であり、顎力は驚異的である。
(これからは怒らせないように気を遣い、尊重し、慎重に接しよう・・・と決めた)

すっかり食べつくしたあとは、胃袋は真上からみると横に膨れ、帰り道は満足そうに
ゆっくりと余韻を味わうように歩いていた。
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先日、村から少し下ったところにあるダムへ
散歩に行った。 車が入れないようになっているので
ダムの周りを歩くには、最高のコースの一つ。
夕方、人がいない時間を見計らって行き、
銀三達を放して一緒に歩く。
銀三は、着かず離れずの距離を保っているが、
小春と朝吉はつるんで、山へ探検に行ってしまった。
呼べば戻るというルールは守っているので
安心して自由にしてやれる。

さて、一通り歩いたあとは、持参した発泡酒を
呑むことにする。 これも楽しみのひとつ。
私は、きれいに整備された公園よりも、
このような自然の中を歩いたり、座って景色を
眺めたりするほうが好きだ。
八重桜と新緑の景色の美しさに、
暗くなってきたことも気付かず
ほろ酔い気分になってきた・・・。
そろそろ家路に着こうかな
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診察台の小春
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エリマキコハル
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独眼竜小春
今朝はショックだった。 いつもより山の奥へ散歩に行ったら、案の定、小春はウサギを追って行方不明になる。 
朝吉と銀三はしばらくして戻って来たので一緒に帰り、玄関近くのテーブルで朝食をとろうと思っていたら、
小春がいつものように申し訳なさそうに帰ってきた。

目の部分に何か付いていたのでよく見ると、枝木のような木片が右目の中に刺さっていた。
まずいことになったとかなり動揺したが、病院はまだ開いていないし、とりあえず食事をと思ったが、
食欲もなく何ともいえない重苦しい空気だけが漂っていた。 かわりに辛い心の痛みを充分にあじわった。

急いで病院へ行き、お世話になっているT先生に、診察していただく。 鎮静と麻酔の注射を打ったあと、
治療中に「よし!」と先生の力強い声が聞こえ、順調に進んでいる様子がうかがえた。
幸い眼球には刺さってないことがわかり、失明の心配は消え、安堵と喜びの思いでいっぱいになる。
なすすべもなく、すがる思いで行った医者の冷静かつ的確な判断と治療、寛容な精神に心より尊敬と感謝である。

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先週の日曜日は、エヒメアヤメ保存会の保護活動に参加した。
エヒメアヤメとは、正式には 「タレユエソウ」と呼ばれ
環境省の絶滅危惧種IB類に指定されている希少植物。
村には、唯一自生が存在し、皆で保護活動に取り組んでいる。

この日は朝から、公民館に集合してそれぞれ
軽トラの荷台に乗り合って、山奥へと向かった。
かなり山奥なので、道幅も狭く、秘密が保たれている。
しかし、一週間前、心ない人達から盗掘されていたらしい。
一番大きな株だったらしく、市の職員をはじめ、
皆ショックを受けていた。一般公開はされていないのに・・・。
私も今回初めて実物の花を見たが、可憐で繊細で
とても美しかった。

作業は急な斜面での古い杭との交換。
こうして皆でエヒメアヤメ守って行く姿が、
本当に尊いものだと感じた。
休憩では、心地よい風に吹かれながらお茶を頂き、
来年もきっと参加しようと思った。