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今年の2月頃から調子が悪くなった小春は、 回復する様子もなく、食欲は落ち、体重も減るばかりだった。 しかし、調子のよい時もあり、しばらく様子をみることにしていた。
6月末、近所に住む小春の娘の夢子ちゃんのお宅に3匹連れて寄った時、 小春の様子が明らかに変だったので、夢子ちゃんのかかりつけの病院で 一度、診てもらったらと紹介してもらい、早速翌朝連れて行くことになった。 病院へ行くと、すでに診察を待っている犬達がたくさんいて驚いたが、 何処に診せても治らなかった犬達が集まる、有名な動物病院だった。
若い女性医師は丁寧に検査をしてくれて、エコーだけでも20分以上 胃腸部分を探ってくれた。 しかし、エコーでは見えない部分に何かがあるとのことで、判断も難しい様子だった。 血液検査の数値は悪く、胃腸も拡張している状態なので、開腹をしないとわからない との結論で、翌週入院・手術にふみ切ることとなった。
体力も落ちているし、数値もよくはないので、 果たして麻酔や手術に耐えられるかがまず問題となったが、 薬で回復するような状態でもなく、覚悟の上の手術となった。 その夜は仕事があり、手術の成功を祈って病院を後にしたが、 もしものことを考え不安な気持ちはつのるばかりだった。 「小春を信じて、余計な心配はしない」 との友人からのメールで励まされ、 なんとか平常心を保つことが出来ていた。
夫から手術成功の知らせがきたのが、夜の9時前。 3時間にも及ぶ手術だったそうだ。 安堵の気持ちと、救われた小春のことを思い、すべてに感謝した。
術後は順調で、5日後に無事退院した。 狭いところに慣れていない小春は、家に帰りたいのと、 先生いわく、とにかくお腹が空いているらしく、毎日吠え続け、 先生方や他の入院患犬達に迷惑をかけていたらしい。
原因は、2月ごろ山奥で口にした骨などの異物が、腸の回盲部に刺さり、 それによって腸が変形し、詰まり始めていたようだ。 腸と小腸の一部分と、詰まっていたものをすべて取り除いてもらい、 すっきりとした様子の小春は、驚異的な回復ぶりで、すっかり元気である。
手遅れにならず小春の命を救えたことが、本当によかった。 そして、この病院へ行くきっかけをつくってくれた夢子ちゃんの家族に心より感謝した。
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