photographer Shinji Nishimura web site
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5月に入り、庭の木々は青々と葉が茂り、
今年もまた一段と成長している。
昨夜からの雨で、輝くように美しい。
ウグイスやヒバリのさえずりが聞こえ、
水を張った田んぼからは、カエルが鳴き出した。
本当に、よい季節になった。

裏の雑木林では、自生している 「姫泰山木」 (ひめたいさんぼく)
の花が咲き、夕方から、辺り一帯は甘い香りに包まれる。
白い花のシベは真っ赤で、葉も大きく、
眺めていると、熱帯のジャングルにいるような気分になる。
なんとも、存在感のある花だ。

庭に植えた 「唐種小香玉」 (からたねおがたま) の花からも
バナナに似た、これもまた甘い香りが漂う・・・。
数年前行った植木市で、フッと香ったこの花の匂いが忘れられなくて、
数本、買い求めた。
唐種小香玉の花は、幼い頃嗅いだ懐かしい香りがするのだ。
きっと、小さい頃遊んでいた森の中の匂いなのかと思う。
香りは記憶を呼び起こす・・・。

自然の中でしか味わうことのできない感覚・・・。
こうゆうことが、身近で感じられるのは、とても贅沢なような気がする。